平成27年11月13日開催の理事会において、平成27年度アカデミア教育研究助成事業へ応募のあった14件(個人研究2件、グループ研究4件、団体研究8件)について選考を行った結果、次のとおり決定いたしました。
『個人研究』
テーマ:「農の学び」を生かした総合学科高校生の地域実践活動
応募者:望月 基希氏(静岡県立富岳館高等学校教諭)
【選考理由】
本教育研究は、地元静岡県富士宮市の製紙業廃材・炭化ペーパースラッジ(リサイクル資材)と環境ストレスに強い新植物成長物質(AOH)を組み合わせた同校独自のエコ資材を活用して、東日本大震災の津波被害を受けたサクラの樹勢回復(塩害)」をテーマに地域実践教育を行うものである。
本取組みは、地域性及び独創性に優れ、今後のさらなる展開に期待を抱かせる内容であり、アカデミア教育研究助成を授与するに相応しいものと認めた。
『団体研究』
テーマ:「防災教育の観点から行うESD教育~国際理解プログラムの開発によるグローバル人材の育成~」
応募者:宮城県多賀城高等学校(代表:校長 小泉 博氏)
【選考理由】
本教育研究は、同校が東日本大震災の被災経験をもとに実施してきた様々な活動(津波波高の標識設置、防災ワークショップ、海外旅行者被災地案内ボランティア等)、及び防災教育(生徒の防災意識の向上、防災・減災を科学的視点から把握、他者との交流等)をESDの観点から再構築し、新たに①防災学習プログラム、②自然科学学習プログラム、③国際理解プログラムの3つのプログラムを柱とするプロジェクトを推進するものである。
本取組みは、地域性及び独創性に優れ、他校の参考となり得る内容であり、アカデミア教育研究助成を授与するに相応しいものと認めた。
註)ESD(Education for Sustainable Development):持続可能な開発を実現するために発想し、行動できる人材を育成する教育